今日は「椋」でお教室の人形展を開催中の辻 容子さんと親交のある岩井映子さん(人形研究家・評論家)のレクチャーが開かれました。
岩井映子さんはアンティーク・ドールを中心にベルエポックの時代や文化を研究し雑誌や専門書に多数執筆されています。また東京国際フォーラムでもセミナーを主宰されています。
ビスクドールのことを理解するには、ベルエポックという時代を知ることから始まるそうです。
ベルエポック(良き時代)は19世紀末から第一次世界大戦勃発(1914年)までのパリが繁栄した華やかな時代
アンティーク・ドールは当時の最先端のファッションを今に伝えています。
世界初の百貨店、ボン・マルシェ百貨店や、エルメス、ルイ・ビィトンなど現在あるブランドのメゾンもその頃誕生したものだそうです。
またパリ万博に展示された日本人形がヨーロッパの人形作りに影響を与えたことや
当時からビスクドールは富裕層を対象に贅を凝らして作られたとても高価なものであったことなど
興味深いお話が次々と…
当時のデパートのカタログや美しい葉書、クリストフル製のバッジなど貴重な資料も間近に見せて頂くことができました。
ベルエポックやアンティーク・ドールにとても造詣の深い岩井さんのお話に皆さん熱心に聞き入っていらっしゃいました。
お話を聞いた後でギャラリーに並んだビスクドールを改めて見ると
お人形たちがいっそう愛らしく輝いて見えました!
金澤町家Gallery&Cafe椋(むく)